「web制作って、もうオワコンですか?」

スクールでHTML・CSSを学んだ人から、この質問が本当に増えました。

先に言っておくと、僕もそこから入った人間です。
新卒で入った飲食店の初任給で20万近くのパソコンを買って、最初に始めたのがblogでした。書いているうちに「他の人の記事と比べてデザインがダサいな」と思うようになって、そこからHTML・CSSの勉強を始めました。

つまり僕も、模写サイトを作るところからのスタートです。

結論から言うと、オワコンではありません。ただし「コーディングだけ」の仕事は確実に減っています。


消えているのは「作業」で、web制作そのものではない

先に結論をまとめます。

領域今の状況
デザインどおりにHTML・CSSを書く単価が大きく下がっている
テンプレートを使ったLP制作数が多く、価格勝負になりやすい
WordPressのテーマ設定・簡単なカスタマイズ案件は残るが、単価は上がりにくい
要件を決める・設計する需要は落ちていない
データベースを使った機能を作るむしろ人が足りていない

やはり「指示どおりに書く作業」から順にAIに置き換わっています。
逆に「何を作るかを決める」「動くものを設計する」側は、まだ人がやっています。


僕はここで数年、足踏みしました

ここが一番伝えたい話です。

HTML・CSSで模写サイトが作れるようになったあと、僕はPHPの勉強に進みました。
ただ、いまいちアプリをどう作っていくかが分からなくて、そこで数年、足踏みしました。

手が止まった理由は、やる気でも才能でもありません。
「次に何をどの順番でやればいいか」が分からなかっただけです。

そんな時に、兄が訓練校でプログラミングを学んでエンジニアに転職しました。
職場でLaravelというフレームワークを使っているから、Laravelをやったほうがいいと言われて、兄に教えてもらったLaravelの教科書というサイトで勉強を始めました。

そこからは早かったです。
数年止まっていたのが、方向が決まった瞬間に動き出しました。

今「web制作はオワコンか」と検索している人の多くは、たぶん僕と同じ場所で止まっています。
スキルが足りないんじゃなくて、次の一歩が見えていないだけです。


なぜコーディングだけだと厳しくなったのか

1. AIは「答えのある作業」に強い

HTMLとCSSは、正解がはっきりしている作業です。
デザインという答えがあって、そのとおりに書けば完成します。

答えがある作業は、AIが一番得意な領域です。
ここで人が時間をかけて勝負しても、価格が下がっていくのは自然な流れですね。

2. 発注する側もAIを使い始めた

以前は「作れる人」に頼むしかありませんでした。
今は、簡単なページなら発注側が自分でAIに作らせてしまいます。

ただ、僕が今も企業から相談を受けるのはこういう内容です。

  • Excelで管理している業務を、システムにしたい
  • 会員登録して、ログインできるようにしたい
  • 予約や在庫の数を、間違いなく管理したい

この手の相談は減っていません。
AIに任せて事故が起きたら困る仕事だからです。会員情報や決済のデータは、動けばいいというものではありません。


それでも、あなたの基礎は無駄になっていない

スクールで学んだHTML・CSS・JavaScriptは、そのままエンジニアの土台です。
やり直す必要はありません。

スクールで学んだことエンジニアになっても使うか
HTML / CSS使う。画面を作る仕事は必ずある
JavaScript使う。むしろ需要は増えている
Git / GitHub毎日使う
デザインを読む力使う。指示を理解する速さになる
納期を守って納品した経験面接で評価される

完全未経験の人が半年かけて手に入れるものを、あなたはもう持っています。
足りていないのはサーバーサイドの1つだけです。


同じ場所にいた知人が、6カ月で転職しました

知人にひとり、僕と同じようにHTMLとCSSを学んで模写サイトを作っている最中の人がいました。ここではSさんとします。

Sさんの目標はエンジニア転職だったので、「PHPを学習してLaravelをやろう」と伝えました。
最初は正直、疑心暗鬼な感じでしたね。ただ調べてみたら他のサイトでも同じことを言っていたみたいで、そこから信用してくれました。

そうなんです。ほかのサイトでも同じことが書いてあるんです。
あとはそこに向かって、挫折せずに続けられるかどうかだけなんですよね。

実際の進み方はこうでした。

やったことかかった期間
Laravelの教科書を繰り返す(5周流れが分かるまで何度も
ポートフォリオを自分で作る約1カ月
転職活動書類落ちが続いた
合計6カ月で転職成功

やはり難題はLaravelと転職活動でした。

Laravelは、教科書を5周するまで流れも書き方も理解できていませんでした。
それでも繰り返すうちに流れが分かってきて、エラーで詰まったときの調べ方も身について、最後は自分ひとりでポートフォリオを作れるようになっていました。

きつかったのは転職活動のほうです。
書類で落ち続けて、Sさんはこう言ってきました。

エンジニア未経験歓迎のSESに応募してもいいですか

完全にメンタルが折れかけていたので、僕はこう止めました。

今はポートフォリオができてすぐやろ。ここで諦めたら、作った時期からどんどん空いてしまう。面接のときの温度感も冷めるし、作ってすぐなら聞かれても答えやすいやろ。
仮に今SESに行っても、コードは書けずに、辞めたくても履歴書を汚さないために最低1年は無駄になるだけやで。

そこからひたすら応募を続けてもらって、やっと合格をもらえました。

今はごりごりのエンジニアです。


サーバーサイドを足すと何が変わるのか

サーバーサイドというのは、ざっくり言うと「データを保存して、出し入れする側」です。

  • 会員登録してログインできる
  • 投稿した内容が保存される
  • 予約や在庫の数が管理される
  • 権限によって見える画面が変わる

これができるようになると、応募できる求人がまるごと変わります。

コーディングのみサーバーサイドあり
応募先制作会社・受託制作会社+自社開発・受託開発
案件の性質1本ごとの納品継続して機能を作る
AIとの関係置き換えられやすいAIを使う側に回りやすい

PHPとLaravelをすすめる理由は単純で、未経験可の求人数が多いからです。
WordPressを触ったことがある人なら、PHPはすでに目にしています。


よくある不安

Q. 今から学び直すのは遅くないですか?
A. 遅くないです。僕は高卒から数えて6年、18歳から24歳までかかってエンジニアになりました。ずいぶん遠回りしましたが、それでもなれています。しかも今のあなたは、僕が数年止まっていた場所の答えをもう知っている状態です。

Q. web制作の経験は職歴として弱く見られませんか?
A. むしろ「納品まで経験している」ことは評価されます。書き方の問題です。

Q. AIが進化したら、サーバーサイドも消えませんか?
A. 作業は減りますが、判断は残ります。データを壊さない設計は、責任を持つ人が必要です。


まとめ

  • オワコンなのはweb制作ではなく「指示どおりに書くだけの作業」
  • データを扱う機能は、AIに任せきれないので人が必要
  • スクールで学んだHTML・CSS・JS・Gitは、そのままエンジニアの土台になる
  • 足りないのはサーバーサイド1つ。やり直しではなく「追加」で届く

まぁ結局のところ、教材も学習の順番も、あちこちに転がっています。
独自の教材があるからあのスクールがいい、というのもないです。どれも同じで、同じように努力しないとスキルは身につきません。

必要なのは、つまずいたときに相談できる人がいる環境です。
僕が数年止まったのも、Sさんが6カ月で抜けたのも、違いはそこだけでした。

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