Excelは優秀な道具です。多くの会社の業務は、Excelで十分回ります。
ただ、ある規模を超えると、Excelであること自体が足を引っ張り始めます。
この記事では、その分かれ目を5つのサインで説明します。
サイン1:同じ数字を2か所以上に入力している
受注表に入力して、請求書にも入力して、売上集計にも入力する。
この「転記」が発生していたら、最初のサインです。
転記は時間がかかるだけでなく、必ずどこかで間違えます。
そして間違いに気づくのは、たいていお客様からの指摘です。
サイン2:ファイルが「最新版_修正_最終」になっている
どれが本当の最新版か分からない状態です。
複数人で同じファイルを触ると、必ずこうなります。
誰かが古いファイルを編集して、その作業が丸ごと消えることもあります。
クラウド版のExcelやスプレッドシートである程度は解決しますが、
同時編集が増えると、今度は誰がいつ何を変えたか分からなくなります。
サイン3:特定の人しか触れない
複雑な関数やマクロが組まれていて、作った本人しか直せない状態です。
これは、実はかなり危険なサインです。
その人が辞めたり、長期で休んだりすると、業務が止まります。
「あの人に聞かないと分からない」が口ぐせになっていたら、要注意です。
サイン4:過去のデータを探すのに時間がかかる
「去年の8月にA社にいくら請求したか」を調べるのに、
フォルダを開いて、ファイルを開いて、シートを切り替えて……となっていませんか。
1回3分でも、月に20回あれば1時間です。年間では12時間になります。
サイン5:ファイルが重い・壊れることがある
行数が数万行を超えると、Excelは目に見えて遅くなります。
開くのに1分かかる、保存中に固まる、たまにファイルが壊れる。
ここまで来ていたら、Excelの想定を超えています。
いくつ当てはまったか
| 該当数 | 判断 |
|---|---|
| 0〜1個 | まだExcelで問題ありません。無理に変えないほうがいい |
| 2〜3個 | 既製のクラウドサービスで解決できないか探す段階 |
| 4個以上 | システム化を検討していい段階。ただし小さく始める |
正直に書きますが、1〜2個ならシステムを作る必要はありません。
作るお金と時間のほうが高くつきます。
システム化する前に試すこと
- クラウド版(Microsoft 365・Googleスプレッドシート)に移す
- 既製のクラウドサービスを探す(請求書・勤怠・顧客管理など)
- ファイルを機能ごとに分ける
これで解決するなら、それが一番安上がりです。
それでも作ったほうがいい場合
自社独自の業務の流れがあり、既製サービスに合わせるとかえって手間が増える場合です。
この場合は、一番困っている作業ひとつだけを小さく作ることから始めます。
最初から全業務をシステム化しようとすると、まず失敗します。
まとめ
- 転記・最新版問題・属人化・検索の遅さ・ファイルの重さが判断材料
- 1〜2個ならExcelのままでいい
- 4個以上なら検討の価値あり。ただし小さく始める
Gibbleでは、相談の段階で「既製のサービスで足ります」とお伝えすることもあります。
作らせることが目的ではないので、まずは状況だけでもお聞かせください。